横内中央医院

コラム

Column

  • HOME
  • コラム
  • 骨粗しょう症と転倒予防:DIP 法でわかる骨密度

骨粗しょう症と転倒予防:DIP 法でわかる骨密度

2025年5月1日

気候が安定し、外出の機会が増える5月は、骨の健康と転倒リスクを見直す絶好のタイミングです。高齢者の骨折の約80%は転倒が原因とされ、骨粗しょう症はその主要因となります。本コラムでは、骨粗しょう症の基礎知識から DIP 法 骨密度検査、転倒を防ぐ生活のポイントまで、横内中央医院の整形外科医がわかりやすくご紹介します。

 

 


骨粗しょう症とは

骨密度が下がり、骨がもろくなる疾患

骨粗しょう症は、加齢やホルモンバランスの変化、栄養不足などにより骨密度(BMD)が低下し、骨折リスクが高まる疾患です。日本では50歳以上女性の約半数、男性の約2割が該当すると推計されています。

骨折が生活の質を左右する

大腿骨近位部(股関節)や脊椎の骨折は、要介護・寝たきりの大きな要因です。骨粗しょう症の早期診断と予防が、健康寿命延伸には欠かせません。


日常生活でできる骨粗しょう症予防

栄養(カルシウム・ビタミン D・タンパク質)

  • カルシウム:牛乳・ヨーグルト・小魚・豆製品を1日 700~800 mg
  • ビタミン D:鮭・サンマなど、さらに日光浴15 分/日
  • タンパク質:体重 1 kg 当たり1.0~1.2 g/日

栄養指導は提携薬局で

当院には常駐の管理栄養士がおりませんが、提携薬局にて管理栄養士による個別栄養指導が受けられます。検査結果を共有しながら、食事面からの骨粗しょう症対策をサポートします。

運動(骨への荷重と筋力強化)

  • スクワット・かかと上げ運動を週 2~3 回
  • 早歩きや階段昇降で骨に適度な刺激を与える

骨密度検査と早期診断

DIP 法での骨密度測定が可能

横内中央医院では、前腕を撮影するDIP 法(Digital Image Processing)を採用しています。短時間・低被ばくで結果が得られ、高齢者の方でも負担が少ないのが特長です。検査後すぐに結果をお伝えし、治療や生活改善の方針をご提案します。

(FUJIFILMホームページ:デジタル骨塩定量測定サービス+DIP for DRより引用)

骨代謝マーカーで治療効果をモニタリング

採血で骨形成・骨吸収マーカーを測定し、薬物療法の効果や骨代謝の状態を評価します。


転倒を防ぐ住環境改善と体づくり

住環境チェックリスト

  • 浴室・階段・玄関に手すりを設置
  • 滑りやすい床にはノンスリップマット
  • 夜間は足元灯を活用し、照度を確保
  • 電気コードやカーペットのめくれを整理

バランストレーニング

片脚立ちやステップ運動は前庭機能と固有受容感覚を刺激し、転倒リスクを低減します。リハビリ科にて個別プログラムを作成可能です。


横内中央医院のサポート体制

整形外科外来

DIP 法骨密度測定、X 線撮影、骨代謝マーカー検査を組み合わせ、最適な薬物療法を提案します。

リハビリテーション科

理学療法士が筋力強化とバランストレーニングを個別指導し、在宅でも続けられる運動プログラムを提供します。

栄養サポート(提携薬局)

食事指導をご希望の方には提携薬局をご紹介し、管理栄養士が骨を強くする献立を提案いたします。


まとめ

骨粗しょう症は「沈黙の疾患」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行します。骨折による寝たきりを防ぐためには、早期診断(DIP 法)・栄養改善・運動・住環境整備の四本柱が欠かせません。5月の今こそ、ご自身の骨と足腰の状態をチェックし、転倒しない身体づくりを始めましょう。気になる方はお気軽にご相談ください。


横内中央医院へのお問い合わせ・ご予約

電話番号:0463‑54‑5545
所在地:神奈川県平塚市横内2730−1

初診・検査予約はお電話または窓口にて承っております。お気軽にお問い合わせください。


キーワード: 骨粗しょう症 / 骨密度検査 / DIP 法 / 転倒予防 / 整形外科 / リハビリテーション / 栄養指導 / 5 月 健康コラム