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胃カメラ検査についてのコラムを公開しました!

2023年11月27日

【上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で分かることは?前処置や検査前後の食事も解説】

内視鏡検査とは、先端に小型カメラやレンズを内蔵した細長く柔らかい管(ファイバー)を臓器の中に挿入して、観察する検査のことです。

内視鏡検査にはいくつかの種類があります。そこで今回は、胃カメラ検査ともいわれる「上部消化管内視鏡検査」について、前処置や検査前後の食事も含めて解説します。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)とは?

上部消化管内視鏡検査は、上部消化管(食道・胃・十二指腸)に起こるさまざまな症状の原因を調べる検査です。いわゆる胃カメラは、この上部消化管内視鏡検査を指します。上部消化管内視鏡検査は、口から挿入する「経口内視鏡」と鼻から挿入する「経鼻内視鏡」が。

当院では、より細く、苦痛の少ない経鼻内視鏡を用い、同内視鏡により経鼻もしくは経口で検査を行います。鼻からの検査が辛いという方は、同じ細い内視鏡を使って、口からも検査ができますのでご安心ください。

 

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)でわかること

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)では、食道・胃・十二指腸に発生した潰瘍、炎症、腫瘍、ポリープなどがわかります。詳細は次の通りです。

 

 

【食道でわかること】

逆流性食道炎、食道潰瘍、食道アカラシア(食べたものが食道内に貯留する)、食道静脈瘤、食道メラノーシス(食道粘膜が黒色調を呈する)、食道リンパ管腫、食道裂孔ヘルニア、早期食道がんなど。

【胃でわかること】

胃潰瘍、胃悪性リンパ腫、胃アニサキス症、胃過形成性ポリープ、胃底腺ポリープ、胃粘膜下腫瘍、萎縮性胃炎(ピロリ菌感染による胃炎)、胃静脈瘤、平坦型びらん性胃炎、進行胃がん・早期胃がんなど。

【十二指腸でわかること】

悪性リンパ腫、十二指腸炎・びらん、十二指腸潰瘍、十二指腸カルチノイド(腫瘍の一種)、十二指腸ポリープ、十二指腸狭窄、十二指腸がん・乳頭部がん、近傍臓器の悪性腫瘍の浸潤(近接臓器のがんが広がっている状態)など。

 

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)の前処置・食事

 

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)はどのような流れで受けるのでしょうか?事前検査や検査当日の前処置から、実際の検査の流れ、検査前後の食事についてわかりやすく解説します。

 

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)の前処置や検査の流れ

【事前検査】

上部消化管内視鏡検査を安全に受けるため、事前検査として全身状態の把握や感染症の有無を調べます。当院では、必ず検査前に肝炎などの感染症の血液検査に加えて、採血や尿検査、心電図検査などを行います。あわせて、降圧剤など持病のお薬を服用している場合は、事前に医師に相談しましょう。

 

【前処置】

検査当日は、ガードルや腹巻といった身体を締め付ける服装は避けて病院へ行きましょう。検査の前処置では、胃をきれいにするための消泡剤という白い液体のお薬を飲みます。これは、経口内視鏡・経鼻内視鏡どちらも同じです。

次に、経口内視鏡ではのどを、経鼻内視鏡では鼻の中を麻酔(局所麻酔)します。麻酔によって、検査に対するつらさや恐怖心をやわらげることができます。

【鎮静】

必要に応じて、緊張を和らげるために鎮静剤を注射することがあります。鎮静剤を用いた場合は、検査中に呼吸や脈拍などを確認します。検査後には1時間ほど横になって安静にする必要があります。また、検査後(当日)は車の運転ができない点に注意が必要です。

 

【検査】

検査台の上で左側を下にして横向きに寝て、内視鏡を挿入することで検査が始まります。医師は、モニターに映る映像を細かく観察します。鼻から挿入する内視鏡検査では、検査中にも医師との会話が可能です。通常、検査は5~15分ほどで終了します。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)の検査前・検査後の食事について

通常、検査の前日の夕食後から検査終了までは絶食となります。水などの水分摂取は可能です。検査当日は、牛乳、ジュース、お茶などの食事も控えますが、水のみは摂取できます。

検査後の食事は、通常検査終了後1時間後より、経鼻内視鏡では30分から1時間後より可能となります。

医師によって食事の指導内容が異なる場合がありますので、詳細は検査を受ける医療機関で確認しましょう。 

 

検査後の注意点

鎮静剤を用いた場合は、検査後の車の運転が禁止となります。鎮静剤使用をご希望の方は、タクシーやご家族による送迎などを検討してください。

組織採取を行った場合は、検査後の激しい運動や刺激のある食事・飲酒を2~3日間控えます。入浴もシャワーですませましょう。

また、経鼻内視鏡の場合は検査後に鼻を強くかまないようにしてください。そのほか、医師から指示があった際は必ず守るようにしましょう。

 

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は痛い?

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)というと、「痛いのではないか」「苦しかったらどうしよう」と不安に思う方もいらっしゃることでしょう。

痛みの感じ方には個人差がありますが、局所麻酔などの前処理によって、多くの場合で苦しむことなく検査が終わります。ただし、人によっては痛いと感じないものの、何かが入ってくる異物感を覚える場合があるでしょう。

 

リラックスして検査を受けるには?

痛みや苦しさを少しでもやわらげるポイントは、事前にできるだけ体調を整えておくことです。そのために、検査前日は早めの就寝を心がけましょう。

また、強い緊張感や不安があるとわずかな刺激にも反応してしまうので、検査当日はリラックスして過ごしましょう。リラックスして検査を受けるには、医師からの事前説明をしっかりと聞いて、わからないことは確認をして不安をなくしておくことも大切です。

 

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)についてご相談ください

胃や食道の調子が悪い、胸やけや食欲低下、腹痛といった気になる症状が続いているときは横内中央医院までご相談ください。当院では専門家の指導のもと、安全で痛みが少なく、身体に負担を与えない非侵襲的な方法による検査を実施しています。

最新の内視鏡検査を提供しておりますので、高解像度の内視鏡で消化器系をはじめとしたさまざまな部位での正確な診断が可能です。また、内視鏡検査後もゆっくりお休みいただける快適な回復室を備えております。

内視鏡専門医、消化器専門医による内視鏡検査は月曜日と水曜日に行なっております(予約制)。ご希望の方は、ご来院の上でスタッフまでご相談ください。